こんにちは。強度HSP(繊細さん)な看護師のもくもくです。
以前、「HSP(繊細さん)が看護師に向いている点5選」という記事を公開しました。

私は、基本的にはHSPの性質は、看護という仕事内容ととても相性が良いと思っています。
しかし、HSPな看護師さんの中には、毎日の仕事で疲れ切って、「私って看護師に向いていない…」と思っている人もいるかと思います。
今回は、HSP気質のどの部分が看護師として働くうえでネックとなりうるかを説明します。
それを知ることで、自分で対策しやすくなり、毎日の仕事が少し楽になるかもしれません。
また、より自分に合った職場を見つけやすくもなると思います。
HSPさんの苦手分野を一緒に確認していきましょう。
HSPな看護師は、些細なことを気にしすぎる点が向いてない
クレームや叱責を引きずってしまう

HSPな看護師は、ちょっとした他人の言動や行動に傷つき、引きずってしまいやすい傾向があります。
なぜなら、HSPの性質には、「深く考えて情報を処理する」「刺激に対する反応が大きい」というものがあるからです。
毎日忙しく駆け回る看護師さんは、どうしてもナースコールをすぐに取れないこともありますよね。
それで患者さんにクレームを受けた時、「嫌な思いをさせてしまった」「あの時こうすればもっと早く対応できたかも」などと深く考え込んでしまいがちです。
また、性格がきつめの同僚看護師が忙しくてイライラしていたりすると、「私のせいかな」「なんでこんな風に言われてしまうんだろう」と過剰に反応してしまいます。
HSPの気質により、他の人なら気にならなかったりサラッと流したりするような些細な刺激にも、とらわれてしまうことが多くなります。
気にしすぎ、考えすぎで辛いHSPさんは、以下の記事も参考にしてみてください。

仕事が辛くて涙が出てしまう…そんなHSPナースにはこちらの記事もおすすめです。

患者さんに感情移入しずぎて疲れる

HSPのもう一つの性質に、「感情移入して共感しやすい」というものがあります。
病院には、病気やケガで心身共に消耗した人がたくさんいますよね。
あまりの辛さに涙を流したり、看護師に八つ当たりしてしまったり、自暴自棄になってしまったりする患者さんもいます。
そんな人に感情移入しすぎて、自分まで辛くなってしまうHSPナースの方は少なくありません。
これは、患者さんの気持ちを汲み取り共感できる素晴らしい才能なのですが、これによりHSPな看護師さんは自らの精神もすり減らしてしまうんですね。
HSPな看護師は、女の職場やチーム医療で人間関係に揉まれる点が向いてない
HSPさんは基本的に争いや悪口は好まず、多くの人と関わり合うより少数の人とじっくり関わる方を好む傾向にあります。
しかし、看護師は女の職場。お局ナースやいつもイライラしている先輩、陰口大好きっ子などややこしい人物がうじゃうじゃいますよね(苦笑)
職場によっては、派閥や仲間外れ、いじめなんて中学生みたいなことが未だにあったりするのも事実。
もちろん女性が多いからという理由だけではないですが、ギスギスしていることも多いのはHSPな看護師さんならご存じの通りかと思います。
また、PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)での常に二人一組の行動に、悲鳴を上げている看護師さんも少なくないのではないでしょうか。
また、いろんな科の医師や多職種と関わる必要もあります。すごく変わった先生とかいますよね(笑)
看護は好きだけど、強烈な人間関係にクタクタ…これもHSPな看護師さんあるあるだと思います。
HSPな看護師は、マルチタスクが苦手な点が向いてない
多重課題に遭遇するといつもの実力が発揮できない

これは個人差がありますが、HSPは一つの情報を深く処理するのが得意な反面、マルチタスクが苦手な傾向にあります。
多重課題の状況下で優先順位をつけて行動するのが不得意なHSPナースの方も多いのではないでしょうか。
深く考えすぎてしまうため、パパっと優先順位をつけるのが難しいんですよね。
また、優先順位で後回しにした患者さんのことが気になって今のことに集中できなかったり、反対に今のことに集中して次やるべきことを忘れてしまったりすることもあります。
そして、普段なら当たり前にできる作業が、多重課題で焦っているとできなくなってしまうHSPさんも多いです。
もちろん慣れてくればできるようにはなるのですが、多重課題に遭遇するとやたらと疲れるというのはよくあるパターンです。
緊急対応ではパニックになってしまうことも

HSPさんは、緊急対応が苦手という方、多いです。
心肺停止の患者さんを発見すると、コードブルーをかけて応援を呼び、心肺蘇生を開始して、AEDと救急カート持ってきて、モニター着けて、ルート確保して、酸素投与して、除細動、気管挿管、ICUへ搬送…
私は手術室で働いていた関係でコードブルー隊のメンバーだったので、応援要請を受けて何度となく心肺蘇生の場に立ち会いました。
病棟看護師さんの中には、もう固まってしまって一歩も動けなくなっていたり、結局患者さんが亡くなってしまい涙を流している、みたいな人もたくさんいました。
きっと、必死でコードブルー要請をかけてくれたんでしょうね。
私も何度経験しても、あの緊張感と喧噪、医療者がごちゃごちゃに動いている感じには全く慣れませんでした。
しかし、緊急の現場になるとイキイキとして大活躍するナースも中にはいるんです。オペ室には割といっぱいいます(苦笑)
その人たちは、手術室での大出血時の対応も無駄がなく、機転も利きますし、何より状況にビビらない度胸があります。事が済んだらケロッとしてご飯を食べていたりします。
もうこの得意・不得意は慣れとかそういう問題ではなく(もちろん慣れれば技術的なことはできるようにはなりますが)、先天的な資質の問題であることは間違いないと思っています。
HSPな看護師は、忙しすぎると疲れ切ってしまう点が向いてない
責任感が強いため手を抜くのが苦手

HSPさんは真面目で誠実な傾向があります。
そのため、人が見ていないところでも責任を持ってきちんとした仕事をする反面、手を抜くのが苦手です。
忙しすぎて、周りは開き直って適当に仕事をしているような職場でも、HSPさんはどんなときでもしっかり仕事をし、不満をため込んでしまう例も多々あります。
また、ちゃんとしている分仕事を任されやすいですが、それを断るのも苦手で、結果的にキャパオーバーになってしまうことも。
特に、慌ただしい急性期病棟や、処置の多い病棟などではそうなりやすいですね。
長時間人と関わり続けると一人になりたくなる

HSPさんは、長時間人と関わり続けると静かな場所で一人でゆっくり休みたくなります。
ですが、看護は患者さんであれ、同僚であれ、人と関わってナンボの仕事。
長時間残業があったり、日勤からの深夜勤務や、16時間夜勤なんて勤務形態だと、終わるころにはクタクタになってしまいます。
仕事のパフォーマンスが落ちて、いつものように丁寧に患者さんの話を傾聴することができなくなったり、ミスが目立つようになってしまったりすることもあります。
HSPな看護師は、夜勤で体調を崩しやすい点が向いてない

HSPは、感覚神経が過敏です。
そのため、夜勤による自律神経の乱れなどを人一倍受けやすいです。
仮眠をするにしても、自室でないため光や匂いや音が気になってしまったり、仕事のことが気になってゆっくり休むのはなかなか難しいです。
そして体内時計が狂ってしまい、休日でも眠りたいときに眠れなくなったり、いつまでも疲れを引きずったりしがちです。
夜勤により体調を崩しがちな看護師さんはたくさんいます。
ただでさえ繊細で疲れやすい性質な上、夜勤のダブルパンチはとてもしんどいですよね。
夜勤をやめて体調不良が回復したという話も非常によく聞こえてきます。
HSPな看護師は、これらのデメリットが少ない職場で働こう!

ここまでHSPが看護師として働くうえで辛いというをたくさん話してきて、やっぱりHSPは看護師に向いてないじゃないか! と思われたかもしれません。
ですが、こちらの記事をもう一度読んでみてください。HSPは看護師として素晴らしい才能を持ち合わせているんです。

じゃあどうしたらいいの? という声が聞こえてきそうですね。
ズバリそれは、上記のような苦手な部分がない職場で働けば良いんです。
例えば慌ただしい急性期の現場が合わなければ、慢性期病棟やゆったりしたクリニックで働いてみる。
正社員で責任が重くて辛いのであれば、契約社員やアルバイトで時間と責任を軽くする。
そして、足りない部分の収入は、副業で補う。
自分を犠牲にしてまで辛い環境で働く必要はありません。
看護師資格は最強です。いろんな職場に求人があります。
自分に合わない今の職場で苦しんでいるのならば、自分に合ったところを探して、自分らしく働いてみませんか?
このサイトでは、繊細な看護師が今より自分らしく働けるような情報を随時更新していきます。
今より楽に楽しく看護師を続けられることを願っています。
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