こんにちは。私は強度HSPの看護師です。
私は、看護師免許を取った後、新卒で手術室に勤めていました。
手術室を希望した理由の一つに、”人とコミュニケーションをとるのが苦手”というのがありました。
そして、ある程度手術室で働き上げ、今後のことを考えていろんな情報を集めていた時、ひとつとても目を引くものがありました。
それは、製薬関連企業のPV(ファーマコビジランス・安全性情報管理)というものです。
ここでは内容については詳しく触れませんが、一部の転職サイトでは、「入力・翻訳・評価の仕事であり、医療系の経験を活かせるデスクワークである、そしてある程度英語を使う」ということが書かれていました。
今までの経験が活かせてデスクワークで黙々と仕事ができる、しかも私は英語が好きだったので、HSPナースの私にピッタリじゃないかと思いました。
その後、私がどうしたのかをつらつらと綴っていきたいと思います。
英語の勉強に没頭する日々

3年目の秋頃でしょうか。
私はPVをめざして英語の勉強を猛烈な勢いではじめました。
手術室の仕事は好きだったけど、自分がHSP気質のため強い刺激に疲れすぎて一生やるのは無理だろうと感じており、もっと自分の適性に合った仕事に転職したかったんです。
また、同じようなHSP気質の同僚がどんどん辞めていき、派手で明るくてずる賢くて騒がしくて可愛い、そんな同僚の行動が目につき嫌気がさしていたのもこの頃だったと思います。
仕事のイライラを英語の勉強で昇華させるように、毎日仕事終わりに2-3時間スマホアプリで勉強していました。
自分の中からあんなにエネルギーが出てきたのは、しかも怒りのエネルギーが溢れ出てきていたのは、生まれて初めてのことでした。
TOEICテストで約800点を叩き出す

ものすごい勢いで勉強したおかげで、私は3か月ほどでTOEICテストの成績を300点ほど上げることに成功しました。
最高得点は780点だったと記憶しています。
当時見ていた転職サイトのほとんどが、PV職になるには製薬関連の実務経験が必要とありましたが、ごくわずかな求人には、「看護師経験3年以上、TOEICテスト700点以上」というようなものがあったんです。
思ったよりも早く、私はこの条件をクリアすることができました。
憧れの留学に一歩踏み出せず

TOEICテストで800点を取ることは、初心者にとってはすごいことだけど、英語を使って働く人の中ではほんの足切りに過ぎないことは分かっていました。
また、TOEICテストはリーディングとリスニングのみのため、点数が高くても実務としてはとても未熟なことも分かっていました。
看護師1年生の4月とか、運転免許取りたてで教官なしで運転したことはないとか、そんな感じでした。
なので、私は語学留学と海外インターンに行くことを視野に入れていました。
これは、実は学生時代からの夢でもありました。
お金の問題や休学することに踏ん切りがつかず、当時行くことはできませんでした。
そして、看護師として3年勤め、留学するくらいの資金はできましたが、今回もやはりいろいろ悩んだ末、退職はせず4年目も看護師として働くことにしました。(3年で手術室を出るべきと言われ悩んだ挙句私が出した結論の記事はこちら)
そしてコロナ到来

いつ退職するか、決めかねて揺らいでいたころ、新型コロナウイルスが日本にもやってきました。
今は少し落ち着いていますが、本当に大変な日々でしたよね。
現在もなおコロナにより苦しい状態にある方も多数いらっしゃると思います。
病院も、本当に大変でした。
私の病院にもコロナ病棟や発熱外来ができ、大量の人事異動があり、物品の不足、コロナ対策のマニュアル、訓練、実際のコロナ患者さんの対応、職員の感染、ワクチン・・・
世界って、あっさりと変わってしまうんだなあなどと思わされました。
そしてもちろん、海外へ行くなんてもってのほかという状況でした。
諦められて正直ほっとした

コロナ渦で諦めざるを得なかった「海外留学してPVになる」という夢。
この夢のことは信頼できる人たちには話しており、みんな応援してくれていました。
でも、諦めざるを得なくなって私は正直ほっとしています。
なぜなら、もうこれ以上は頑張れなかったから。
ものすごいエネルギーで英語の勉強をしたため、しかもスマートフォンで勉強したため目はボロボロに。(眼精疲労を本気で直そうとした、眼精疲労に効果的だったことランキングの記事はこちら)
身体も悲鳴をあげており、のちに休職することとなります。
目は今はだいぶ回復していますが、数年たっても全快には至っていません。パソコンやスマホの文字を最大レベルに大きくするなど工夫が必要な状況です。
異国の地で勉強し、インターンシップで仕事する元気はもうなかったと思います。
そして、PV職というのはとてもニッチな職種。
薬剤師さんや経験のある人がほとんどの中で就職活動に勝ち抜き、全く新しい分野で活躍できるようになるまでにはきっと、またすごく頑張らなくてはいけないでしょう。
私は今は、もう頑張れません。
夢を諦めざるを得なかったことにより、もう頑張れないということに気づくことができ、ゆったり働く選択肢というのが見えてきました。
バリバリ働くのはいったんお休み

コロナ渦や休職という、ある意味強制終了をかけられる出来事により、私は夢に向かってバリバリ働き続けなければならないという強迫観念を手放すことができました。
今はもう、PVになるという「夢」は抱いていません。
休職させてもらい、自分の好きなことをブログに綴れるこの時間が幸せです。
目と身体が完全に癒えても、しばらくは前のようにバリバリ働こうとは思いません。
繊細で疲れやすい自分に合った、ゆったりとした日々を過ごすことが自分にとって良いと分かってきたからです。
いつかまたバリバリ働きたいと思うかもしれませんが、それまではいったんお休み。
自分の心と身体と相談しながら、ゆるやかに働けるように、心身を整えていきたいと思っています。
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